61年から72年にかけて米軍機が
白とピンクの粉を撒いていきました
私たちが浴びたその粉の中には
木を枯らす何かが入っていました。
予告編
フォト・ジャーナリストだったグレッグ・デイビスが肝臓がんで亡くなったのは、彼が入院してわずか2週間後のことだった。妻である坂田雅子に喪失感とともに沸き起こったのは、「なぜこんなにも突然に亡くならなければならなかったのか」という疑問。米軍兵士としてベトナム戦争に送られた過去をもつ夫・グレッグの死について、友人から当時浴びた枯葉剤が原因ではないかと示唆された彼女は、夫への追憶と枯葉剤への疑問からベトナムへ行くことを決意する。
10代でベトナム戦争に送られたグレッグは、帰国後、祖国を捨て、日本でフォト・ジャーナリストとして活動を開始する。戦争の加害者であると同時に被害者ともなり、深く傷ついた心と体を癒すようにベトナムを幾度も訪問していた。彼女は、グレッグが所属していた米軍基地があるロンタンを皮切りに、ベトナム各地を訪れる。
ベトナムの主要な産婦人科病院であるホーチミン市の“ツーズー病院”の一角に設けられた“平和村”では、100人以上の障害をもった子どもたちが生活し、アメリカ人の元兵士の提案によってハノイ郊外に建てられた “フレンドシップ・ヴィレッジ”では、枯葉剤の被害者である多くの子どもたちが共同生活を送っていた。
一方、地方の村には、不自由な生活を強いられる、生まれながらの障害を負った子供たちとその家族たちがいた。彼らに、治療、リハビリといった医療を受ける余裕はなかった。たいへんな貧困と困難の中にありながら愛情と深い絆によって結ばれた被害者とその家族たち。
これらの出会いの中から、彼女はこれからを生き続ける力を与えられ、グレッグが彼の仕事を通じて伝えようとしていた、反戦や平和への意思にあらためて気づかされるのだった。
終わらない枯葉剤の被害 平和への思い
戦争、そして枯葉剤の被害の実態に迫る
珠玉のドキュメンタリー
★北方シネマ上映情報★11月10日(金)18:30開演 1回限り
北九州市立大学 本館A-101にて
予約はこちらから https://kitagata-cinema.blogspot.jp/2017/02/blog-post_14.html
★東田シネマ上映情報★
10月27日(金)28日(土)29日(日)
①10:30 ②13:00 ③15:30 ④18:00
北九州市環境ミュージアム ドームシアターにて
予約はこちらから http://higashidacinema2014.blogspot.jp/p/ticke.html
そして、この作品は書籍にもなっています。
全国の書店にてお問い合わせください。
【あらすじ】
グレッグの癌は枯葉剤のせい?カメラを手に渡ったベトナムで見た被害者たちの生活。最愛の夫との死別を乗り越え、岩波ホールなどで公開されたドキュメンタリー映画『花はどこへいった』の完成までを綴った描きおろしノンフィクション。
「花はどこへ行った」 坂田雅子・著
(税込1,890円 発行元:トランスビュー)
制作・配給SIGLO「花はどこへ行った」:http://www.cine.co.jp/hana-doko/
映画DVD、書籍案内:http://www.cine.co.jp/hana-doko/books.html
製作・監督・撮影・編集:坂田雅子
共同製作:ビル・メガロス / 山上徹二郎
音楽:難波正司
撮影協力:フィリップ・ジョーンズ=グリフィス(MAGNUM PHOTOS)
編集協力:ジャン・ユンカーマン / リサーチャー エドワード・エンゲル
翻訳:ブー・ゴック・アン / ブー・クーン
ベトナム語監修:川口健一
日本語字幕:赤松立太(Passo Passo)
製作・配給・宣伝:シグロ
2007年/71分/ドキュメンタリー/カラー